東京の人付き合い

東京という土地の特徴として、人付き合いが希薄な点が挙げられます。特に23区の場合、一軒家よりもマンションの方が多いのですが、セキュリティやプライバシーという観点から隣人であってもまったく付き合いがないケースも珍しくないのです。長年同じマンションに住んでいるものの、隣人の名前はおろか顔さえ見た事がないというケースはもはや珍しい話でもなんでもありません。

そのため、家政婦のニーズが東京で高くなっている面はあります。何せ隣人さえ知らないのですから、ちょっとした事を頼む相手さえいないのです。かつてであれば自分がいない日のゴミ出しですとか、郵便物を代理で受け取っておいてもらいたいといった事くらいは隣人に軽く依頼すれば良いものでした。ですがそれが出来ない時代になってしまいました。つまり、そのような時、頼る人間がいないのです。

東京で家政婦のニーズが高まっている理由の一つがそこにあります。家政婦に対して大きな事をしてもらいたいと思うのではなく、ちょっとした事を依頼したい。そのようなニーズが増えているのです。家政婦事情というよりも、東京という土地柄、そして現代社会のデリケートな面がそのような事情を生んでいます。